英語学習を続けるコツは、結局「毎日無理なく触れること」に尽きます。とはいえ、「続けなきゃ」という義務感だけでは長くは続きません。だからこそ、エンタメの要素をどれだけ膨らませられるかが鍵になります。
「今日もあれを見たいな」と思えれば、自然と英語に触れる時間が増えます。それが積み重なって、気づいたときには耳が英語に慣れてきている。その状態をつくるためにおすすめなのが、海外YouTubeチャンネルの活用です。
配信頻度の高いもの、エンタメ要素が強く気軽に見続けられるもの、音楽として繰り返し楽しめるもの、そして番外編として日本語学習者向けでありながら日本人にも役立つ質の高いチャンネルまで。無料でネイティブのリアルな会話に触れられる上に、自分の興味に合わせて楽しく学べるのがYouTube学習の最大の魅力です。
今回は、私自身が英語学習で実際に活用してきた、おすすめの海外YouTubeチャンネル4選を紹介していきます。
Good Mythical Morning(GMM)

ジャンル: バラエティ、トークショー
特徴: 毎日10〜15分程度の短め動画を投稿、週に1時間〜2時間程度の長尺動画も配信
RhettとLinkの二人が毎日配信し続けている、海外YouTubeでも屈指の人気チャンネル。おそらく10年以上、毎日休まず動画を投稿しているのでは?と思うほどコンテンツの量が豊富で、私自身、「何を見ようか迷ったときはとりあえずGMM」という使い方をしています。
動画は基本的に10〜15分程度の短尺で、気楽に見られるのが最大の魅力。毎回同じスタイルで進行するため、たとえ英語がすべてわからなくても「今回もだいたいこういうことを言いたいんだな」という感覚で概要がつかめるようになります。
実はこの 「詳細はわからないけれど概要はわかる」状態こそ、英語学習で非常に重要だと私は考えています。細部が聞き取れなくても内容が推測できる力は、ネイティブの会話を聞き流す際や実践の場で大きな自信につながるからです。
さらに週に一度、同系列の別チャンネルで1〜2時間程度の長尺動画も配信しています。こちらはさすがに難易度が高めですが、「今日は挑戦してみよう」と思った日に流し見し、難しかったら次回また見る、という使い方ができるのもポイントです。
実はGMM関連では料理系の動画も多く配信されており、「アメリカ人って普段どんな料理をしているんだろう?」という純粋な興味を満たしてくれるのも魅力のひとつです。英語学習という目的を忘れて、純粋に楽しめるコンテンツが多いので、結果として英語に触れる時間が自然と増えます。
GMMのちょっとした注意点
40代を超えた二人ですが、ときどきはしゃぎすぎることがあるので、通勤電車の中で視聴する際はイヤホン必須ですし、笑ってしまいそうなときは周囲の目が少し気になるかもしれません。
ただ、それも含めて 「英語学習の習慣化を助けてくれるコンテンツ」 であることは間違いありません。英語学習を継続するために「無理なく見続けられるエンタメチャンネル」を探している方は、一度試してみる価値が大いにあるチャンネルです。
ZackScottGames

ジャンル: ゲーム実況
特徴: エンタメ性が高く、見ているだけで楽しい
ZackScottGamesは、ゲーム実況を通じて自然な英語表現を学べるチャンネルです。特にゲーム好きの人にとっては、英語学習のハードルをぐっと下げてくれる存在で、私自身も「英語を勉強するぞ!」というよりは、「ゲーム実況見たいな」という気持ちで自然と英語に触れる時間を増やせています。
私がこのチャンネルを知ったきっかけは『ポケモンSV』の実況動画でした。それ以降、気づけば他のタイトルの実況も見てしまい、いつの間にか英語学習の時間が伸びていたということがよくあります。扱うゲームのジャンルが幅広いため、きっと「これ知ってる、ちょっと見てみたい」というタイトルが一つは見つかるはずです。
ZackScottGamesの最大の魅力は、エンタメ性が高く、ついつい見続けてしまうこと。英語学習で重要なのは、「よし、やるぞ!」と気合を入れて始める時間よりも、「ついついやってしまう時間」をどれだけ増やせるかだと私は考えています。その意味で、このチャンネルは英語学習を無理なく習慣化する強力なツールになってくれるでしょう。
実況中には、ゲームの進行に合わせて
- 「これどういうこと?」
- 「どうやって進めればいいんだ?」
といった表現をはじめ、ネイティブが日常的に使うリアクション表現が豊富に登場します。こうした表現は学校英語ではなかなか学べませんが、会話力アップに直結する表現ばかりです。ゲームの内容が理解できると、それに合わせて英語理解も進むので、楽しみながらインプットできるのが大きなメリットです。
ZackScottGamesの注意点
一点だけ挙げるとすれば、基本的にZackが一人でしゃべり続ける形式のため、会話のキャッチボールを学ぶという点では他のチャンネルに劣る部分があります。ただ、逆に言えば発音がはっきりしていて聞き取りやすく、ゲーム実況を背景に英語を聴き続ける練習には最適です。
まとめると、ゲームが好きで「つい見てしまう」という習慣を英語学習と結びつけたい方には、ZackScottGamesはとてもおすすめできるチャンネルです。
エンタメ性の高いコンテンツを活用し、「無理なく英語に触れ続ける環境」を整えていきましょう。
ERB(Epic Rap Battles of History)

ジャンル: 音楽、ラップバトル
特徴: リズムに乗せて英語表現を学べる
ERB(Epic Rap Battles of History)は、歴史上の人物や架空のキャラクター同士がラップバトルを繰り広げる人気のYouTubeシリーズです。動画は短めでコンパクトながらインパクトが強く、英語学習者にとっては「こんな表現をこう使うのか」という新しい発見の連続になるコンテンツだと感じています。
ラップは言葉選びが命なジャンルです。それだけに、英語学習者にとっては「使えるフレーズの宝庫」でもあります。特にERBでは、日常英語表現からスラング、比喩的な言い回し、韻を踏む言葉の使い方まで多様な表現が散りばめられており、楽しみながら自然と覚えられます。
私自身、英語学習で一番効果があったのは「繰り返し耳にすること」だと感じています。その点、歌は繰り返し聴くハードルが低いので、学習コンテンツとして非常に優秀です。特にERBの動画はラップ調でリズムに乗っているため、何度も聴いているうちに自然と単語やフレーズが耳に残り、口ずさめるようになってきます。
視聴するときは字幕をオンにし、音のリズムを感じながら追いかけるのがおすすめ。確かに内容の難易度は少し高めですが、繰り返すうちに「この単語がこう繋がるのか」という発見が増え、学習効率が上がっていく実感があります。
ERBのちょっとした注意点
ERBの動画は演出が派手で、時に過激な表現やビジュアルも含まれています。外出先や通勤中に視聴する際は、イヤホン推奨かつ周囲への配慮が必要かもしれません。ただ、学習コンテンツとしてはこれ以上ないほど「楽しく続けられる英語コンテンツ」であることは間違いありません。
まとめると、「歌を通じて英語を学びたい」「繰り返し聴けるコンテンツを探している」方にはERBは非常におすすめです。
英語学習をエンタメに変え、「無理なく続けられる形」にする大きな助けになるはずです。
番外編:Trenton(日本語学習者向け)

ジャンル: 日本語学習向けチャンネル
特徴: 更新頻度は高くないが、構成がわかりやすく学びやすい
Trentonは日本語学習者向けに日本語で発信しているYouTubeチャンネルですが、日本人の私たちが見ると逆に**「英語学習者の目線を知る」という新鮮な体験ができるコンテンツ**です。
更新頻度はおよそ3か月に一度程度と多くはありません。しかし、その分1本1本の動画のクオリティが非常に高く、丁寧な構成と分かりやすい解説で、安心して見られるのが特徴です。
Trentonの動画では時折、日本語を流暢に話す場面が出てきます。その姿を見ると、「ここまで日本語を話せるようになれるんだ」という実感が持てて、自分の英語学習のモチベーションにもつながるのがポイントです。
また、英語学習者の視点から「どのように日本語を学んでいるのか」を知ることで、逆に 「あ、こういう学び方をすればいいのか」「こういう間違いをしやすいんだな」 という気づきが得られます。これは机上の勉強だけでは得られない、貴重な学習のヒントになるはずです。
Trentonのチャンネルは派手さはありませんが、異文化視点で英語学習のヒントをもらえる番外編として非常におすすめできるチャンネルです。学習の合間に気分転換も兼ねて視聴することで、モチベーションを維持しながら継続学習を支えてくれる存在になるでしょう。
まとめ:興味のある分野から「続く英語学習」を
英語学習で最も大切なのは、続けることです。ただ「続けなきゃ」という義務感だけでは続きません。だからこそ、「楽しくてつい見てしまう」「興味のある分野で学べる」コンテンツを活用することがカギになります。
今回紹介した 海外YouTubeチャンネル は、どれもエンタメ性が高く、楽しみながら英語に触れ続けられるものばかりです。
- 毎日短時間でもGMMで日常会話に触れる
- ゲーム好きならZackScottGamesで楽しみながらインプット
- 音楽・リズム好きならERBで耳と口を鍛える
- 番外編としてTrentonで学習者視点を知りモチベーションを高める
英語学習は「義務」から「日常の楽しみ」へ変わったとき、一気に加速します。
YouTubeという無料かつ身近なツールを使って、自分の好きな分野で「続けられる環境」を整え、英語に触れる時間を自然に増やしていきましょう。
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