アメリカで働いていると、ふと気になるのが「みんなどうやってランチを済ませているの?」ということ。

カフェでコーヒーを毎日買うの? 朝ごはんはどうしてるの? 日本と比べて出費は多いの?
私自身、アメリカに来てから2〜3年が経ちますが、最初の頃は毎回円換算しては「高すぎる…!」と驚くことの連続でした。ですが、ある程度相場がわかってくるとこんなものかなと思いながら買うことができます。
今回は、アメリカのサラリーマン(ビジネスパーソン)がどんな食生活をしているのか、そして実際にかかる費用感について、自分の経験をもとに紹介してみたいと思います。
朝ごはん、どうしてる?
アメリカでは朝ごはんといえばシリアルかベーグル、ドーナツしか選択肢がないんじゃないかと思うくらい、シリアルかベーグル、ドーナツが身の回りにあふれています。よく通勤でビジネス街に到着するとフードトラックが道路沿いに置かれていて、ベーグルやドーナツが販売されています。
また大体オフィスにはシリアルが置かれていて自由に食べることができます。アメリカの会社では一般的だと思います。
こちらに来て少しびっくりしたのは、オフィスではあまり牛乳をかけて食べる人が少ないこと。なぜか確認したことはまだないのですが、もしかしたら食事マナーの観点から控えているのかなと思いました。
私の朝食スタイル
私自身は、会社近くのカフェで朝食を買うことが多いです。よく買うのはクロワッサン($2.5〜4)そしてラテ($5前後+チップ)。ベーグルやドーナツが多いとはいえ、朝ご飯として食べるのはまだ慣れていなく、探して見つけたクロワッサンの売っている店によく行きます。
全部合わせると、朝食だけで1,000〜1,500円くらいになります。円換算すると怖くなりますが、毎日出社しているわけでないので、まあいいかなといった感じです。
チップ文化との距離感
朝食をテイクアウトする場合、基本的にチップは必要ないことが多いです。
ですが、よく顔を合わせる店員さんが対応してくれたときなどは、感謝の気持ちで$1ほどチップを渡すこともあります。こういうところはアメリカらしい文化少し慣れてきたのかなと感じます。
人気の定番「Dunkin’ Donuts」
あと私はあまり行かないのですが、Dunkin Dounatsという日本でいうミスタードーナツみたいな店があります。
朝からお店は大にぎわいで、コーヒーと甘いドーナツのセットが定番のようです。
私にとっては少し甘いので朝ご飯としては抵抗があるのですが、アメリカ人にとっては定番の朝ご飯なのかなと感じています。
カフェ文化とコーヒー代のリアル
アメリカでは、朝だけでなく仕事中にもカフェを利用する人が多いです。特にニューヨークなどの都市部では、ビジネス街にカフェがたくさんあるので、ちょっとした休憩に立ち寄ることもあります。
私も午前中やランチ後にコーヒーを買うことがありますが、円換算すると改めて高いなと感じます。
スターバックスでラテを頼むと、Tallサイズでも$5前後+税+チップで、結局$6〜7(約900〜1,050円くらいになります。
在宅勤務などの時にローカルカフェでコーヒーだけ買っても、$3〜4(約450〜600円)はします。
しかも、最近はどこでも「チップを入力してください」とタブレットで提示されるので、つい15%〜20%をつけてしまいます。前後のお客さんを見ているとチップなしの選択肢を押している方も結構いるので、このついついチップをつけてしまうというのは個人の性格かなと思いました。
日本だとコーヒー一杯が300〜400円なので、感覚的には1.5〜2倍の値段。
毎日買っていたら、月に1万円以上コーヒー代がかかる計算になります。
ランチ事情とお財布事情
アメリカのサラリーマンのランチ、どんなイメージがありますか?



サンドイッチ?ハンバーガー?それともピザ?
実際のところ、人によってかなりバラバラです。
私はよく、ビルの近くに止まっているフードトラックでボウルランチ(ライス+肉+野菜)を買ったり、中華系の店に行って弁当、あとはサンドイッチやを頼んだりしています。
価格はだいたい、$12〜15(1,800円〜2,250円)くらい。
人気のある店だと$18くらいすることも。
アメリカでもフードトラックは大人気
日本でも、ビジネス街の道路わきにフードトラックが止まってお弁当を売っている光景を見かけますよね。
実はアメリカでも同じように、オフィス街の路上にフードトラックが並ぶのはごく普通のことです。
むしろアメリカでは、店内で食べるとチップが必要になるため、フードトラックでのランチの方が気軽で一般的かもしれません。
最近はどの店も値上がりしていて、ランチのプレートが$14前後(約2,100円)。
数年前は$12くらいだったのですが、ここ1〜2年で$1〜2ほど上がった印象があります。
日本だとあまりこうした急な値上がりは見かけないので、最初に価格が変わったときは「さすがアメリカだな」と思いました。
オフィスの近くには、6〜7台のフードトラックが常に並んでいて、それぞれ違う料理を提供しています。違う料理というのはメキシカン、中華、ギリシャなどそもそも国籍が異なります。
人気のお店には早めに行かないと行列になるので、タイミングによっては10分ほど並ぶこともあります。
ちなみに、外で食べるときはチップも必要なことがあるので、ランチ1回で2,000円以上かかることも珍しくありません。
日本でいう「日替わり定食ランチ」(800円〜1,000円)と比べると、やはり2倍近い出費感があります。
そのため、節約派は自分でお弁当を持ってくるか、スーパーの冷凍食品を温めて食べる人もいます。
サンドイッチ文化とアメリカの“コンビニ”的存在
アメリカでは、昼ごはんにサンドイッチを食べる人がとても多いです。
代表的なお店のひとつが Potbelly(ポットベリー)。
ここでは、Subwayのようなフランスパン風の長いパンに、肉やチーズ、野菜をたっぷり詰め込んだサンドイッチが提供されます。
ボリュームがあるので、1本でお腹いっぱいになることも。私はアメリカで言う普通のサイズは食べきれないのでSkiny sizeを頼んでいます。その代わりに、スープをオプションで追加しています。
また、日本でいう“コンビニ”のような存在として、“deli(デリ)”と呼ばれるお店が各地にあります。
デリでは、Roll(ロール)と呼ばれる丸いパンに具材を挟んだサンドイッチや、サラダ、スープ、ホットミールなどが販売されていて、ランチタイムになると多くのビジネスパーソンが訪れます。
ちなみに、日本のようなコンビニ(セブンイレブン、ローソン、ファミマなど)も一応アメリカには存在しますが、あまり頻繁には見かけません。
アメリカでは、デリの方が“日常の軽食やランチを買う場所”としては一般的だと思います。
日本だと、セブンなら「おにぎり・スイーツ・PB商品」、ローソンなら「からあげクン」、ファミマなら「ファミチキ」など、それぞれの強みがはっきりしていて、全国どこに行ってもほぼ同じ商品が手に入る安心感があります。
それに対してアメリカのデリは、ほとんどが個人経営の店。
そのため、置いてある商品も、味も、価格もすべてお店次第。
同じ「チキンサンドイッチ」でも、お店によってまったく違うものが出てくるのが、アメリカらしくて面白いところです。
あと日本と違うなと思ったのは細かい注文にも柔軟に対応してくれること。サンドイッチの中身の細かい指定やパンの焼き加減、オプションについてくるソースのブレンドなどもやってくれます。追加料金があるがかならずしもあるわけではないですが、私は細かい注文をした場合はチップで対応しています。
中華系のお店は日本人の味方?
私が個人的によく通っているのが、中華系のお店です。
これは自分が日本人だからというのもあるのかもしれませんが、アメリカにいても中華料理はどこか落ち着く存在なんですよね。日本にいたときよりも中国人に親近感がわくようになってきたので最近は中国語を勉強し始めました。
アメリカにはたくさんの中華系レストランがありますが、お店によって料理のスタイルが大きく違うのが特徴です。
北京風、四川風、台湾風など、同じ“中華”でも味付けや辛さ、メニューの内容がガラッと変わります。
そのため、私はひとつのお店に絞らず、何軒かを月ごとにローテーションして楽しんでいます。
初めの頃は、「なんとなく日本の中華とは違うな…」と違和感がありました。
特に調味料の使い方や油の風味に癖があることもあり、好き嫌いが分かれるかもしれません。
でも、何度か食べるうちに「これはこれでアリかも」と感じるようになって、今ではすっかりお気に入りです。
チップは…なぜか払わない?
中華系のお店では、なぜかチップをあまり払わない雰囲気があります。
もちろん、厳密にはテーブルサービスがあるお店ではチップは必要なはずですが、
カジュアルな店が多いせいか、「払わなくても大丈夫かな」という空気があって、実際に私はほとんど支払っていません。
アメリカではチップ文化が根強いので、こういう例外的な“抜け道”があると、ちょっとほっとします。
まとめ:アメリカのランチは“慣れ”と“工夫”がカギ
アメリカでのビジネスランチ事情は、日本と比べて値段も文化もかなり違います。
朝ごはんに出てくるのはシリアル、ベーグル、ドーナツ。
カフェでラテとクロワッサンを買えば、それだけで1,500円近く。
ランチはフードトラックやデリ、サンドイッチチェーンで済ませる人が多く、1食で2,000円を超えることも珍しくありません。
でもその一方で、中華系のお店など比較的リーズナブルで味も馴染みやすい選択肢もあり、うまく組み合わせればコストも抑えられます。
チップ文化や価格変動には驚かされることもありますが、慣れてくると自分に合った“ちょうどいいスタイル”が見つかってきます。
「高いけど美味しい」「不便だけど自由」――といった感覚が今はあります。
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