多読学習を続けるコツは、「楽しく読める本」から始めることです。
多読を始めたばかりの頃に挫折してしまう大きな理由のひとつは、「内容が難しすぎる本を選んでしまうこと」。読むのに時間がかかりすぎたり、内容が理解できずに面白さを感じられなかったりすると、続けるのが苦痛になってしまいます。
その点、『Diary of a Wimpy Kid』は多読初心者にとって理想的なシリーズです。
イラストが多く、日常会話が中心のシンプルな英語で書かれているので、英語を英語のまま理解する感覚を身につけながら楽しく読み進めることができます。
一冊一冊はそれほど長くなく、比較的短時間で読み切ることができるのもポイント。
しかもこのシリーズは巻数が多く、一冊ずつ読み進めるたびに「読めた」という達成感を感じながら、多読を習慣化しやすいのです。
そして、気づけば「英語で本を読む自分」が当たり前になっていることに気づくはずです。
『Diary of a Wimpy Kid』ってどんな本?
『Diary of a Wimpy Kid』は、中学生のグレッグ・ヘフリー(Greg Heffley)の日常をコミカルに描いた英語多読に最適なシリーズです。
主人公グレッグは、運動も勉強も得意ではなく、正直ちょっとずるくて要領よく生きようとする「どこにでもいそうな子」。そんな彼が中学校での日々をイラスト付きの日記形式で綴っています。
イラストが多いおかげで理解がしやすく、日常英会話表現も多く含まれているため、多読学習者が自然に英語を英語のまま理解できるようになるのにぴったりの一冊です。
筆者 Jeff Kinney の紹介
著者の Jeff Kinney は、アメリカのメリーランド大学に通っていた経験を持ち、学生時代から漫画家を目指していました。コンピュータサイエンスを学びつつ、大学新聞で自身の漫画を連載していたそうです。
simpleながらどこか一貫性があり、気づけば引き込まれる彼のストーリーテリングは、こうした学生時代からの緻密な観察眼とユーモアの感覚が土台になっているのかもしれません。
シリーズの発売日
『Diary of a Wimpy Kid』の最初の巻は2007年4月1日に発売されました。
実はこのシリーズは現在も続いており、最新版の第19巻『Hot Mess』は2024年10月22日に出版されています。
さらに第20巻『Partypooper』が2025年10月21日に発売予定で、シリーズは今も多くの読者に親しまれ続けています。
最初の巻の簡単な話の流れ
シリーズ最初の巻では、グレッグが新学年を迎え、中学校での生活に悪戦苦闘する日々が描かれます。
お兄ちゃんにからかわれ、親友のロウリーとはトラブルばかり。体育の授業で赤っ恥をかき、ハロウィンでは大騒動。彼が「クールになりたい」と思いながらも失敗ばかりする姿に、笑いながら「わかる!」と共感できるシーンが盛りだくさんです。
特に面白いのは、グレッグが学校で目立とうとして変なアイデアを思いつき、結局さらに恥ずかしい思いをしてしまうところ。失敗の連続なのに笑えるのは、グレッグがどこか憎めなくて、「次はどうなるんだろう」と気になってページをめくる手が止まらなくなるからです。
多読初心者におすすめする理由
『Diary of a Wimpy Kid』は、これから多読を始めたい人にとって理想的なシリーズです。理由は大きく5つあります。
絵が多いので内容理解が楽
本の中にはコミック風のイラストがたくさんあり、文字だけで内容を理解する必要がありません。
英語の文章でわからない単語が出てきても、絵を見れば「何が起こっているのか」がすぐにわかるので、多読初心者でも安心して読み進めることができます。
日常生活の会話表現・自然な英語表現を学べる
内容は中学生のグレッグの日常生活。
家族、学校、友達との会話などで使う自然な英語表現がそのまま使われているので、実用的な英語が身につきます。
シンプルな現在形主体の文章で読みやすい
文章は現在形を中心としたシンプルな構造で書かれているため、文法でつまずくことなく「英語のまま理解する感覚」を養うことができます。
多読学習を始めたばかりの人にとって大きな安心材料となるでしょう。
続きが気になるストーリーで「もっと読みたい」と思える
グレッグの毎日はトラブルと笑いに満ちていて、読んでいるうちに「次はどうなるの?」と気になって、自然とページをめくり続けてしまいます。
「もっと読みたい」という気持ちは、多読習慣を作るための最大の武器です。
シリーズが多く、次々と読む本に困らない
『Diary of a Wimpy Kid』は現在19巻まで出版され、さらに続巻も予定されています。
「一冊読み終えたら次の本を探さないと…」という心配をせずに、同じシリーズを使って楽しく多読を続けることができます。
英語多読は、「量」をこなすことで自然と英語の感覚をつかめる学習法です。
『Diary of a Wimpy Kid』は、「楽しく続けられる」という最大のポイントを備えた最適なシリーズとして、多読初心者に心からおすすめできます。
どんな人におすすめ?
『Diary of a Wimpy Kid』は、特に次のような人におすすめです。
英語で初めて本を読もうとする人
「英語で本を読んでみたいけれど、自信がない」という人にぴったりです。
文章はシンプルでイラストも多く、一冊を読み切る達成感を得ながら「英語で読める自分」に変わっていけます。
英語学習を続けたいがモチベーションが続かない人
テキスト中心の学習では続けるのがつらいと感じる人も、笑えるエピソード満載のグレッグの日常を追ううちに「もっと読みたい」と思えるようになります。
楽しさがモチベーションの維持につながるシリーズです。
多読を通して語彙力・表現力を伸ばしたい人
日常的な表現、学校や家庭で使える会話表現が自然に繰り返し出てくるので、多読を通じて実践的な語彙力・表現力を伸ばせます。
英語を英語のまま理解する力をつけたい人に最適です。
子どもの多読にもぴったり(親子での学習にも使いやすい)
内容は中学生の生活が中心で、子どもにもわかりやすく、親子での英語学習にも使いやすい一冊です。
親子で一緒に読んで内容について英語で話し合う時間を持つのもおすすめです。
『Diary of a Wimpy Kid』は、英語多読のスタートを切りたい人から学習習慣を続けたい人まで幅広く活用できるシリーズです。
まとめ・読んでみよう!
『Diary of a Wimpy Kid』は、英語多読初心者でも安心して読み始められるシリーズです。
- シンプルでわかりやすい英語
- イラストが多く内容理解が楽
- 続きが気になる面白いストーリー
- 多読習慣を続けやすいシリーズの多さ
この本を一冊ずつ読み進めるうちに、「英語で本を読む」ことが特別なことではなく、日常の習慣になります。
そしてシリーズを読み終えたとき、大きな達成感と自然に増えた英語力に気づけるはずです。
多読学習をこれから始めたい方、楽しみながら英語力を伸ばしたい方は、ぜひ『Diary of a Wimpy Kid』の一冊目から挑戦してみてください。
「英語を読めるようになりたい」という気持ちを、「英語で本を読む自分」に変えていく最初の一歩として、きっと力になってくれます。
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