前回、ポケモンのノーマルタイプの技一覧をまとめましたが、今回は「あくタイプ」の技を取り上げてみました。あくタイプの技には、「ずるさ」や「悪賢さ」を感じさせる表現が多く、その特徴が英語学習にも役立ちます。英語ではどのように「悪だくみ」や「策略」を表現するのでしょうか?ポケモンを通して、英語の奥深さとダークなニュアンスを一緒に楽しんでみましょう。
それでは、あくタイプの技とその興味深い英語表現について、いくつかご紹介します。

Assurance (ダメおし)
This move’s power is doubled if the target has already taken some damage in the same turn.
そのターンに相手がすでにダメージを受けていたら技の威力が2倍になる。
“Assurance” (ダメおし):英語では「保証、確信」を意味しますが、日本語の「ダメ押し」は、すでに何かがダメージを受けた後の追加の一撃を表しています。ニュアンスの違いが面白いですね。
Beat Up (ふくろだたき)
The user gets all party Pokémon to attack the target. The more party Pokémon, the greater the number of attacks.
仲間のポケモンが多いほど技の攻撃回数が増える。
“Beat Up” (ふくろだたき):英語では「痛めつける」を意味し、ポケモン全員での一斉攻撃を連想させますが、日本語の「ふくろだたき」は攻撃の具体的なイメージをより鮮明に伝えています。
Bite (かみつく)
The target is bitten with viciously sharp fangs. This may also make the target flinch.
30%の確率で相手をひるませる。
Brutal Swing (ぶんまわす)
The user swings its body around violently to inflict damage on everything in its vicinity.
通常の攻撃技。
Ceaseless Edge (ひけん・ちえなみ)
The user slashes its shell blade at the target, aiming to land a critical hit. Shell splinters left behind by this attack remain scattered under the target as spikes.
攻撃後、相手の場をまきびしを撒く。
“Ceaseless” (絶え間ない):普段の会話であまり出てこない形容詞です。継続性を表すニュアンスがあるため、覚えると応用範囲が広がります。
Comeuppance (ほうふく)
The user retaliates with much greater force against the opponent that last inflicted damage on it.
出す前に最後に受けた技のダメージを1.5倍にして相手に返す。
“Retaliate” (報復する):攻撃に対する反撃を表す動詞で、英語学習者にとっては覚えがいのある単語です。
“Comeuppance” (ほうふく)
意味:報復、当然の報い
この単語は特に「罰」を受けるというニュアンスを含んでいて、普段の会話ではあまり使われません。しかし、カジュアルな場面や文学的な場面で使われることもあります。
興味深い点:ポケモンの技としては「最後に受けた技のダメージを返す」という意味で、復讐のようなイメージが強いです。日常会話では「get one’s comeuppance」などと使われます。
Crunch (かみくだく)
The user crunches up the target with sharp fangs. This may also lower the target’s Defense stat.
20%の確率で相手の防御を下げる。
Dark Pulse (あくのはどう)
The user releases a horrible aura imbued with ill intent. This may also make the target flinch.
20%の確率で相手をひるませる。
Dark Void (ダークホール)
Opposing Pokémon are dragged into a world of total darkness that puts them to sleep.
暗黒の世界にひきづり落として相手を眠り状態にする。
Darkest Lariat (DDラリアット)
The user swings both arms and hits the target. The target’s stat changes don’t affect the damage inflicted by this move.
相手の能力変化を無視してダメージを与える。
Fake Tears (うそなき)
The user feigns crying to fluster the target. This harshly lowers the target’s Sp. Def stat.
相手の特防を2段階下げる。
False Surrender (どげざつき)
The user pretends to bow its head, but then it stabs the target with its disheveled hair. This attack never misses.
必ず命中する。
“False Surrender” (どげざつき)
意味:偽りの降伏
この技は、相手を油断させるための「偽りの降伏」を表しています。「surrender」は「降伏」を意味しますが、「false」をつけることで「偽の、嘘の」という意味になります。普段あまり使わない表現ですが、興味深いイディオムです。
興味深い点:技名として、相手の不意を突く意味が強調されています。英語での「surrender」は「降参する」という意味なので、戦略的な意味合いもあります。敵を欺くニュアンスを含むので、文学やフィクションで出てくる表現として覚えておくと便利です。
Fiery Wrath (もえあがるいかり)
The user transforms its wrath into a fire-like aura to attack. This may also make opposing Pokémon flinch.
20%の確率で相手をひるませる。
Flatter (おだてる)
Flattery is used to confuse the target. However, this also boosts the target’s Sp. Atk stat.
相手を1~4ターンの間こんらん状態にする。相手の特攻を1段階上げる。
“Flatter” (おだてる)
意味:お世辞を言う、持ち上げる
「flatter」は「おだてる」や「お世辞を言う」という意味で、カジュアルな会話でも使われます。しかし、相手を混乱させるために使うポケモンの技の効果があり、皮肉や意図が込められた表現として学べます。
興味深い点:日常会話で「flatter」はポジティブな意味で使われることもありますが、ここでは「相手の混乱を招く」というネガティブな使い方です。意図的な褒め言葉が相手にどのように影響を与えるかを考えながら学習することで、ニュアンスの理解が深まります。
Fling (なげつける)
The user flings its held item at the target to attack. This move’s power and effects depend on the item.
持たせた道具を投げつけて攻撃する。道具で威力と効果が変わる。
Foul Play (イカサマ)
The user turns the target’s strength against it. The higher the target’s Attack stat, the greater the damage this move inflicts.
相手の攻撃の能力値でダメージ計算する。
“Foul Play” (イカサマ)
意味:反則行為、不正行為
「foul play」は「フェアではない、不正」という意味のイディオムです。特にスポーツや犯罪の文脈で使用されることが多く、直訳で理解しにくい場合があります。
興味深い点:ポケモンの技名では、相手の攻撃力を使って攻撃することを意味していますが、日常会話では「悪事」や「不正行為」を指します。実用的な表現として覚えておくと便利です。
Hone Claws (つめとぎ)
The user sharpens its claws to boost its Attack stat and accuracy.
自分の攻撃と命中率が1段階ずつ上がる。
“Hone Claws” (つめとぎ)
意味:爪を研ぐ、鋭くする
「hone」は「磨く」や「鋭くする」という意味で、「hone one’s skills(技術を磨く)」のように使われる表現です。ポケモンの技では「攻撃と命中率を上げる」という意味で使われています。
興味深い点:「hone」はあまり使われない動詞ですが、実生活でもスキルや能力を高める際に使われます。
Hyperspace Fury (いじげんラッシュ)
Using its many arms, the user unleashes a barrage of attacks that ignore the effects of moves like Protect and Detect. This also lowers the user’s Defense stat.
みがわり状態を貫通する。攻撃後、自分の防御が1段階下がる。
“Hyperspace” (いじげん)
意味:超空間、異次元
ポケモンの技では「異次元を超える」という特別なイメージを持っていますが、実際の英語ではサイエンス・フィクションやファンタジーの世界で使われる言葉です。
Jaw Lock (くらいつく)
This move prevents the user and the target from switching out until either of them faints. The effect goes away if either of the Pokémon leaves the field.
自分と相手のどちらかが「ひんし」になるまで、交代できなくなる。自分か相手がゴーストタイプの場合は追加効果はない。
“Jaw Lock” (くらいつく):英語では「双方が交代できなくなる」という効果を丁寧に説明していますが、日本語では「ひんし」までの状態を簡潔に説明しています。英語では文法的な制約が多いため、こうした表現方法の違いに慣れることも重要です。
Knock Off (はたきおとす)
The user slaps down the target’s held item, making it unusable for that battle. This move does more damage if the target has a held item.
戦闘終了まで道具を持っていない状態にする。道具を持つ相手には威力が1.5倍になる。
“Knock Off” (はたきおとす):相手の道具を「たたき落とす」という意味で、日本語にも類似の表現があります。英語の動詞「knock off」には、類似のイディオム的な意味があり、単語のニュアンス理解に役立ちます。
Kowtow Cleave (ドゲザン)
The user slashes at the target after kowtowing to make the target let down its guard. This attack never misses.
必ず命中する。
Lash Out (うっぷんばらし)
The user lashes out to vent its frustration toward the target. This move’s power is doubled if the user’s stats were lowered during this turn.
使用ターンの中に自分の能力ランクを下げられていると、威力が2倍になる。
Lash Out (うっぷんばらし) は、「怒りをぶつける」「激しく攻撃する」という意味の表現です。ポケモンの技としては、ユーザーがターン中に何かしらの能力を下げられた場合、その怒りを発散させる形で技の威力が2倍になります。この技名は日常会話でも使われ、「lash out at someone」と言えば、「誰かに怒りをぶつける」という意味になります。人が感情的になって衝動的に反応するような場面でよく使われるフレーズです。
Memento (おきみやげ)
The user faints. In return, the target’s Attack and Sp. Atk stats are harshly lowered.
自分は「ひんし」にして相手の攻撃と特攻を2段階下げる。
Memento (おきみやげ) は、「思い出」や「記念品」を意味する言葉ですが、ポケモンの技としては、「最後に相手にダメージを与えるために、自分が戦闘不能になる」という強烈な効果があります。技を使うと、自分は倒れてしまう代わりに、相手の「攻撃」と「特攻」を大幅に下げることができます。
Nasty Plot (わるだくみ)
The user stimulates its brain by thinking bad thoughts. This sharply boosts the user’s Sp. Atk stat.
自分の特攻を2段階上げる。
Nasty Plot (わるだくみ) は、「悪だくみ」や「陰謀」を意味する表現です。ポケモンの技としては、自分の「特攻」を大幅に上昇させ、攻撃力を高めます。つまり、ユーザーが悪巧みを巡らせることで、戦いにおける威力を高めるという設定です。
Night Daze (ナイトバースト)
The user looses a pitch-black shock wave at the target to inflict damage. This may also lower the target’s accuracy.
40%の確率で相手の命中率を1段階下げる。
Night Slash (つじぎり)
The user slashes the target the instant an opportunity arises. This move has a heightened chance of landing a critical hit.
急所に当たりやすい。
Parting Shot (すてゼリフ)
With a parting threat, the user lowers the target’s Attack and Sp. Atk stats. Then it switches places with a party Pokémon in waiting.
相手の攻撃、特攻を1段階下げたあと、手持ちのポケモンと入れ替わる。相手の「みがわり」状態を貫通する。
“Parting Shot” (すてゼリフ)
意味:去り際に言う一言
この表現はもともと「言葉の攻撃」や「最後の皮肉」を表すイディオムですが、ポケモンの技としては「相手の能力を下げてから別のポケモンと交代する」という意味です。
興味深い点:英語表現としての「parting shot」は、少し意地悪なニュアンスを含んでいます。日常会話でも使えるイディオムなので覚えておくと便利です。
Payback (しっぺがえし)
The user stores power, then attacks. This move’s power is doubled if the user moves after the target.
相手よりあとに攻撃すると技の威力が2倍になる。
“Payback” (しっぺがえし)
意味:仕返し、報復
「payback」は報復や返報の意味で、スポーツやビジネスの場面でも使われます。ポケモンの技では「後に攻撃すると威力が2倍になる」という戦略的な要素が含まれています。
興味深い点:この表現は日常会話でも使われ、「payback time」として報復の機会を表すことが多いです。負けた相手に対するリベンジなどのニュアンスがあり、こうした表現を学ぶと会話での表現力が豊かになります。
Power Trip (つけあがる)
The user boasts its strength and attacks the target. The more the user’s stats are boosted, the greater the move’s power.
自分の能力ランク上昇1つにつき威力が20上がる。
“Power Trip” (つけあがる)
意味:権力を使って他人を支配しようとする行為
「power trip」は、人が権力を振りかざして他人を支配しようとする態度を意味するイディオムです。ポケモンの技としては「自分の能力を上げるほど技の威力が増す」という意味になっており、少し異なった使い方です。
興味深い点:「trip」が「旅行」だけでなく、「ある状態に陥る」という意味で使われる例です。権力が増すと気持ちも大きくなるというニュアンスを含んでおり、心理的な影響を理解するのにも役立つ表現です。
Quash (さきおくり)
The user suppresses the target and makes its move go last.
相手は素早さに関係なく、行動が最後になる。
Quash (さきおくり) は、「抑え込む」「封じ込める」という意味の単語です。ポケモンの技としては、相手の行動順を最後に回す効果を持ち、相手のスピードや行動を制限するのに役立ちます。
Ruination (カタストロフィ)
The user summons a ruinous disaster. This cuts the target’s HP in half.
相手の残りHPを半分にする。
“Ruination” (カタストロフィ)
意味:崩壊、破壊、災厄
「ruin」は「破壊する」という意味で、日本語でも「ルイン」という形で借用されていますが、「ruination」という形はあまり聞かないため、覚えておくと役立ちます。
Snarl (バークアウト)
The user yells as if it’s ranting about something, which lowers the Sp. Atk stats of opposing Pokémon.
相手の特攻を1段階下げる。相手の「みがわり」状態を貫通する。
“Snarl” (バークアウト)
意味:唸り声を上げる、怒鳴る
「snarl」は「唸る」や「威嚇する」という意味で、犬や野生動物が歯を剥き出しにして唸る様子を連想させます。攻撃的な表現として、日常ではあまり聞かれない言葉です。
興味深い点:ポケモンの技では、攻撃的な「吠える」動作に加え、相手の特攻を下げるという効果を持ちます。恐怖感や威圧感を伝える単語であり、実際の会話では怒りや不快感を表現する際に役立ちます。
Sucker Punch (ふいうち)
This move enables the user to attack first. This move fails if the target is not readying an attack.
必ず先制できる。相手がだす技が攻撃技でないと失敗する。
“Sucker Punch” (ふいうち):これは英語のスラングで「不意打ち」を表し、口語表現でも使われる表現です。英語のカジュアルな表現を理解するのに役立つ例です。
Switcheroo (すりかえ)
The user trades held items with the target faster than the eye can follow.
相手と自分が持つ道具を入れ替える。片方しか道具を持っていない場合も成功する。
Switcheroo (すりかえ) は、「素早く交換する」や「すり替える」という意味の表現です。ポケモンの技としては、自分と相手の持ち物を入れ替える効果があり、相手が持っているアイテムに応じて戦況を変えることができます。
この言葉は、「switch」(交換する)と「-eroo」の組み合わせで、「トリッキーにすり替える」というニュアンスがあります。軽妙な響きとともに、あくタイプらしい相手を出し抜く策略が感じられる技です。
Taunt (ちょうはつ)
The target is taunted into a rage that allows it to use only attack moves for three turns.
3ターンの間、相手は変化技が使えなくなる。
Taunt (ちょうはつ) は、「挑発する」「からかう」という意味の動詞です。ポケモンの技としては、相手を挑発して特定の動きを制限し、3ターンの間、攻撃技しか使えなくさせる効果があります。
この単語は、相手の感情を揺さぶったり、挑発して反応を引き出そうとする行動を指します。英語の日常会話やスポーツの場面でも、「挑発」や「煽り」の意味で使われます。
Thief (どろぼう)
The user attacks and steals the target’s held item simultaneously. The user can’t steal anything if it already holds an item.
攻撃時に相手の持っている道具を奪う。自分が道具を持っている場合は奪えない。
Throat Chop (じごくづき)
The user attacks the target’s throat, and the resultant suffering prevents the target from using sound-based moves for two turns.
受けた相手は2ターンの間音の技を出せなくなる。
“Throat Chop” (じごくづき)
意味:喉を狙う攻撃
「chop」は「チョップ(切り落とすこと)」の意味で、ポケモンの技としては喉を攻撃する動作を強調しています。「throat chop」という表現は日常ではあまり使わないため、ニュアンスが少し難しいです。
興味深い点:「throat」(喉)に焦点を当てた「chop」(切りつける)という表現は、イメージが鮮明です。スポーツやアクション映画などで見る場面にはぴったりの単語なので、理解しておくと表現力が豊かになります。
Topsy-Turvy (ひっくりかえす)
All stat changes affecting the target turn topsy-turvy and become the opposite of what they were.
相手の全ての能力ランクの上昇値と下降値を逆にする。
“Topsy-Turvy” (ひっくりかえす)
意味:上下逆さま、めちゃくちゃな状態
この表現はカジュアルな口語表現で、日常会話では少し珍しい表現です。「topsy-turvy」は「ぐちゃぐちゃにひっくり返す」というような混乱した状態を表します。
興味深い点:「上下逆さま」や「めちゃくちゃ」を意味するこの表現は、ポケモンの技としては相手のステータスを逆にする意味で使われています。こうした比喩的な表現を学ぶと、英語の多様なニュアンスに慣れることができます。
Torment (いちゃもん)
The user torments and enrages the target, making it incapable of using the same move twice in a row.
同じ技を2回連続で出せなくする。
Wicked Blow (あんこくきょうだ)
The user, having mastered the Dark style, strikes the target with a fierce blow. This move always lands a critical hit.
必ず急所に当たる。
“Wicked Blow” (あんこくきょうだ)
意味:凶悪な一撃
「wicked」は「悪い」という意味ですが、スラングでは「すごく良い、カッコいい」とも使われるため、意味が複雑です。ここではネガティブな意味での「wicked」として使われています。
興味深い点:ポケモンの技としては必ず急所に当たる攻撃を意味していますが、英語ではネガティブなイメージを持つ「wicked」により、一種の恐ろしさが伝わります。スラングや文脈によってニュアンスが変わる単語なので、会話や文章に応じた使い方を学ぶことができます。
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